NPO法人 北九州子育ち・親育ちエンパワーメントセンター「Bee」
これまでの経過
■理念との整合
 NPOであるからには、取り組む事業と理念の整合が取れていなければならない。
 議会での市の説明によると、子育て支援プラザは、以下の機能を持つとされている。

(1)子どもに対する支援
 木をいじって創造力を豊かにし、砂と水で大地を感じ、ハイハイしたり絵本を読んだり何でも可能なフリースペースを用意。傍らでは子どもを見つめながらお父さん、お母さん同士がざっくばらんな話をするイメージ。
(2)親に対する支援
 育児の不安や悩みを解消するカウンセリングなどソフト面の取り組みが中心。育児疲れからリフレッシュできるスペースも検討する。
(3)地域による子育ての支援
 子育て支援のNPOなどの活動を支援し、情報収集と外部への発信も担う。

 これらの機能を、ばか正直に真に受け、私たちらしいやり方で、この言葉通りの施設を実現してやろうと考えた。
(1)子どもに対する支援
 支援プラザだけの遊びに留まらず、「持ち帰り」ができる、遊びや子育てのヒントが伝わる場所にしよう。
 また、この場が、親(養育者)にとって与えられるものではなく、自分たちの場として、自分たちの手で作り、運営していく感覚を持てる場にしよう。
 また、子どもが過ごす場所のモデルとして、地域や家庭で子どもの居場所を作るときのヒントになるような場にしよう。
(2)親に対する支援
 居心地良くいられる場所で、日常的な会話の中で自然に悩みが話せ、親自身に問題解決の力を付けていくこと支援できるスタッフを養成し、配置しよう。
 親が自分の子育てに自信を持てるようになる講座、ワークショップをたくさん開こう。
 新たに親になる人のために、基礎的な講座は定例化してコンスタントに提供しよう。
 ただ、これらは、あくまでも実践モデルで、これらのことが、地域で実践できるような仕掛けを作り、最終的には、わざわざここまで来なくても市民センターでできるようにしよう。
(3)地域による子育ての支援
 地域に人材が還流するようにしよう。
 子育て支援プラザで地域に活動の場を持ち得る人を育て、地域に還元していこう。
 子育て支援プラザで行われている事業を、地域でも実施できるように、講師を養成したり、派遣も行おう。
 様々な事業のノウハウを文書化し、地域に配布できるようにしよう。
(4)子どもに関わるNPO支援
 これまで築いてきた市内NPOとのパイプを生かして、子育てに関わるNPOはもちろん、それ以外のNPOとも「子ども」をキーワードに連携して事業をやっていこう。
 お互いの得意分野を出し合えば、トータルの負担が少なく、効果の高い事業ができるだろう。

 この方針なら、私たちの意志に反しない。
 貴重な市民の税金を、地域の親子に届けることができる。
 そう考えた。
 [つづく→]